汗のはなし その1

漢方では、汗は心(しん)の液とも言われ、体温維持や皮膚を健康に保つために必要な物です。しかし、気温や湿度など外的環境に関係なく、発汗し、身体を動かすことで更に激しく汗をかくことは、病的と考えます。この状態を自汗(じかん)と言います。

自汗は、疲れやすい、冷え症の方に多く見られます。また舌の形が大きく、歯型が残るような人にも見られます。このような体質を漢方では、気虚(ききょ)と言いますが、風邪を引きやすい、皮膚にトラブルを生じやすい人を肺気虚、下痢をしやすく、食後の眠気が強い人は脾気虚と区別します。