基礎体温が妊活の第一歩

妊活の第一歩は基礎体温の測定です。女性は生理周期によって体温が変化します。一般に卵胞期(低温期)から黄体期(高温期)へ移行する排卵期に0.3から0.5度程度体温が上昇します。(図)。この体温の変化は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の作用です。漢方では低温期に陰、高温期に陽を補うと安定した生理周期を保ち、正常に排卵すると考えます。しかし、体温は起床時刻や睡眠時間、ストレスなどの影響で必ずしも理想通りに測定できません。そこで3周期ぐらい続けて測れば、全体的な傾向が掴め、排卵期を予測できます。
基礎体温の状態を利用した大まかな体質等の判断方法をご説明します。
(疾患の特定には必ず、専門医の受診をおススメいたします。)
低温期と高温期に温度差が無い・・・無排卵の可能性があります。
生理中に体温の上昇が見られる・・・子宮内に瘀血(おけつ 血の滞り)が生じているようです。
体温の上下の変動が激しいとき・・・ストレスや睡眠不足(気滞)と思われます。プロラクチンの過剰分泌かもしれません。
低温期と高温期の差が0.3度以下・・・黄体ホルモン分泌が少ない可能性があります。

漢方で体質改善を実践すると、生理痛や排卵痛、生理前のイライラや緊張感が緩和することがあります。体温の測定は症状の改善へのきっかけとなります。気軽に始めてみませんか!

5回連載 Vol.1 妊活とこころ

こころと体にやさしい妊活プラン

漢方で健康家族

不妊で悩んでいるご夫婦は10組に1組以上です。 西洋医学の進歩で治療期間が短くなる傾向ですが、平均 で4年6ケ月に及ぶと言われています。

以前は女性に主な原因があるとされていましたが、女性側の原因が30~40%、男性側に20~30%とほぽ同等です。

女性側の不妊症の原因として、内分泌排卵因子、卵管因子、子宮因子の3つが挙げられ、男性側の原因として、造精機能障害が90%程度を占めています。

しかし、原因が分からないケース、副作用に悩む方などで漢方での体質改善を期待する人は多いのです。

そこで、30年以上の実績がある中医学に基づく「周期養生法」や、体質に合った漢方薬で妊娠しやすい身体づくりをご理解いただくために、このコーナーで連載することにしました。

周期養生法は月経周期の月経期、卵胞期、排卵期、黄体期に分けて漢方薬を使い分け、周期を整える養生法です。

不妊治療を経験した方に共通する思いは、子どもが出来ない事で自己否定的に考えたり、治療に過度の期待をかけて大きなストレスを抱えていることです。

もしも漢方での取り組みをお考えの方は、まず、心にゆとりを持つことを提案します。

そのためには、今までの治療等に対する不安や不満を相談することも大切です。

精神的にリラックスすることで、ホルモンバランスが改善し妊娠することもあります。

ご相談される方で出産に至らないケースがありますが、カウンセリングでご夫婦の関係を見つめ直すことや、体調が改善いたします。

お気軽にご相談ください。
【相談時間】13~19時 (日曜日、祝日休みは予約のみ)