汗のはなし その1

漢方では、汗は心(しん)の液とも言われ、体温維持や皮膚を健康に保つために必要な物です。しかし、気温や湿度など外的環境に関係なく、発汗し、身体を動かすことで更に激しく汗をかくことは、病的と考えます。この状態を自汗(じかん)と言います。

自汗は、疲れやすい、冷え症の方に多く見られます。また舌の形が大きく、歯型が残るような人にも見られます。このような体質を漢方では、気虚(ききょ)と言いますが、風邪を引きやすい、皮膚にトラブルを生じやすい人を肺気虚、下痢をしやすく、食後の眠気が強い人は脾気虚と区別します。

 

花粉症のはなし

当たり前かもしれませんが、花粉症の原因は花粉です。しかし、同じ環境で生活していても、花粉症になる人とならない人がいます。この違いを漢方では重要視します。西洋医学では免疫力と言いますが、漢方では体の表面をが守ると考えます。特に体の表面を防衛する気を衛気(えき)と言います。この衛気は、物質と考えており、不足すると風邪を引きやすい、汗をかきやすい、皮膚のバリア機能が弱くなり炎症を起こしやすくなります。花粉症も衛気のパワーで改善することは実証されています。 この衛気を正常に維持するためには、無駄に消耗させないことも重要です。そのためには、①身体を保温する。②睡眠を十分にとる。③呼吸を深くゆったりと行う。などの養生も必要です。

漢方薬では黄耆、白朮、防風を含む「玉屏風散・・・・商品名 衛益顆粒(イスクラ社)」が代表的です。毎年同じような対処法に疲れている人、年々症状が辛くなっている人は、体質から見直すことを始めてみましょう。

衛益顆粒 イスクラ産業 90包 8400円(税込)

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