厳龍神社(遠野市小友町)に行って来ました。

 巌龍神社は、小友川に架かる不動橋を渡った北岸にあり、本殿の背後にそびえる不動岩の高さは約54m。10階建てのビルに相当する。
 案内板によると、巌龍神社の創建は明らかではないが、その昔不動岩の隣にある常楽寺の開祖・無門和尚が、不動明王を勧請して巌龍山大聖寺と称し、不動岩を本尊として崇めたとされる。無門和尚は、遠野市附馬牛(つくもうし)の東禅寺を開基した無尽和尚の弟子であったといわれている。東禅寺の開基が建武年間(1334~36)頃と推定されるから、巌龍神社の創建は室町時代に入ってからのことと思われる。
 江戸時代中期には、羽黒派の修験者・源龍院仙林(1727年没)が別当職を勤めて不動講を結び、元禄年間(1688~1704)に拝殿が建立されるが大正7年火災により焼失する。文化6年(1809)には本殿が建立され、不動明王が安置されたことから「お不動さま」と呼ばれていた。明治5年(1872)、神仏分離政策のため、祭神を日本武尊に改め、現在の巌龍神社になったという。